革のお手入れ

アナロジコの定番革ミッスーリを使うと、革の風合いだけでなく、その扱いやすさにもきっと大きな魅力を感じていただけることと思います。

ちょっとひっかきキズがついても簡単なケアでリカバリーできますし、しばらく使って艶が出てくる頃には、雨に濡れてもシミになりづらく、お天気を気にせずに使えるようになります。

お手入れの説明の前にまず一番に伝えたいことは、難しいことは考えずにとにかく楽しんで使ってください！ということです。

人それぞれに革との心地よい付き合い方があります。

お手入れが好きな方は、自分に合うやり方で。
苦手な方は、ただ使うだけでも大丈夫です。

「やってみようかな」と思った時に、やれる部分だけ取り入れてみてください。

正直なところ、私たちスタッフも熱心なお手入れはしていません。何よりも日々よく使うことを実践しています。
それでもしっかりといい感じに育ってくれています。

–目次–

基本のお手入れ
•【使い始め】
•【デイリーケア】
•【スペシャルケア】

やっちゃった！という時
•【キズ】
•【シミ】
└ 水濡れ
　├おろしたての革の場合
　├しばらく使って艶が出ている革の場合
└ アルコール

•【修理】

基本のお手入れ

【使い始め】

何もしない or ラナパー

どちらでもOK！お好みでお選びください

アナロジコの定番レザー、ミッスーリの革製品を使い始める際には特別なケアは不要です！

私たちも、いつも何もせずに使い始めて、徐々にエイジングしていく様子を楽しんでいます。

というのも、ミッスーリレザーは元々油分を多く含んだ革なので、最初の雨さえ気をつけてあげれば、使い始めに油分を補給しなくても問題ないのです。

特に注意が必要な期間は、銀面（革の表面）に艶が出るまでの間。１ヶ月以上しっかり使い、艶も出てきていれば、雨ジミは格段に残りづらくなります。（水滴は拭いてくださいね。）

心配だから最初にケアしたい、という場合はラナパーを。ラナパーは蜜蝋やホホバオイルなど100%天然由来の成分で作られており、ミッスーリレザーと相性ばっちりな保革オイルです。
（ラナパーは完全に水を弾くわけではありませんが、少し時間を置いて２度塗りすると油膜が表面に残り撥水効果が高まります。）
ラナパーってそもそも何？という方はこちら

【デイリーケア】

使う＋ブラッシング(乾拭き)

よく使うよくことがお手入れに！さらに上を目指すならブラッシングを

使うことで味わいが出て育っていくのが革製品の良さです。手で触れることで皮脂が浸透し、程よく油分の補給になります。また、触ったり衣服と擦れることで磨かれて、自然と艶が出てきます。

そして、より美しく育てたいという方にぜひ取り入れて欲しいのはブラッシング（乾拭き）。

ブラッシングすることで埃や汚れも落ち、繰り返し行うと磨きがかかり綺麗な艶が出ます。

ブラッシングは、ラナパーと違って毎日やっていいお手入れなので、お好きな方は思う存分やってあげてください。

シボなどの凹凸のある部分や縫い目までしっかり毛先が行き届く馬毛ブラシがおすすめですが、なければ柔らかな布で代用してください。
ブラシのご購入はこちら

毎日ブラッシング（乾拭き）しているというお客様のフラップミニ財布。これを見ると乾拭きって大事だなぁと思います。

【スペシャルケア】

ラナパー

ブラッシングや水拭きと組み合わせれば完璧！鞄は年3〜4回、小物は年1〜2回でOK

ミッスーリレザーはデイリーケアだけでも十分いい感じに育ちますが、年数回のスペシャルケアをしてあげればよりよいコンディションで使い続けることができます。

スペシャルケアのフルコースは4つの手順で進めましょう。

1.ブラッシング
埃を落とします。
↓
2.水拭き
濡らして絞った柔らかな布で。汚れが落ちる上、ひっかきキズも直ります。
↓
3.ラナパー
水拭きが乾いてから、付属のスポンジまたは布で塗布します。
↓
4.ブラッシング
ラナパーが革によく馴染むように仕上げます。

※ブラシがない場合は布で乾拭き

ラナパーは革に必要な油分を補ってくれ、ワックス成分が表面を保護してくれる保革オイルです。革が硬くなるのを防ぎ、キズもカバーしやすくなります。また、多少の撥水効果も期待できます。

頻度はお好みに応じて、鞄なら年に3〜4回程、手でよく触れる小物は年1〜2回程が目安です。

【キズ】

指でこする＋水拭き

ちょっとしたひっかきキズは水拭きすればほぼ消える！

うっかりひっかいてしまった時は、指でこすってみてください。※

これだけでキズがうすくなり、消えることも！

※汗をかいたり、保湿クリームを塗ったりした指先ではこすらずに、水拭きしてください。

子供に爪でズタズタに引っ掻かれたバッグも水拭きしたら元通りになりました。

【シミ】

革は水に弱いと言われますが、ミッスーリレザーならそんなことはありません。

お手入れのために水拭きしても全く問題ありませんし、水滴をすぐに拭き取ってあげればシミを防ぐことができます。

一方、水滴を放置したり、鞄の中の水筒から水が漏れてしまったりなど、一箇所に長時間集中して水が浸透し続けるとシミが残ります。

おろしたての革と、しばらく使って艶が出ている革とでは、シミの残り方も全く違いますので、そんな違いを知りつつ、雨の日でもぜひ革製品を楽しんでお使いください。

~水濡れ~
おろしたての革の場合

水滴をすぐ拭き取る + 水拭き

すぐ拭き取るだけでもシミは防げます

おろしたての鞄はうっかり濡らしてしまうとシミが残ることがあるため、1ヶ月以上よく使い、艶が出てくるまでの間はできるだけ雨の日を避けた方が無難です。

雨にあたってしまった場合は、すぐに拭いてあげることが何より大切。すぐに拭き取るだけでもシミを防ぐことができます。

ハンカチがない場合には手で水滴を払うだけでも効果があります。長時間同じ箇所に水滴がとどまらないようにしてください。

シミが残った時はシミの輪郭が周辺にぼやけるように水を含ませた布で革を濡らしてください。（水拭きというよりも、布にしっかりと水を含ませて革に浸透させる感じです。）

自然乾燥させて乾いたあとはシミはほとんど消えます。その後乾燥しているようならラナパーを塗ります。

しばらく使って艶が出ている革の場合

水滴を拭き取る + 自然乾燥

シミが残ることはほとんどありません

艶々に育ったミッスーリレザーはちょと雨に濡れても大丈夫です。乾くとシミが残らず元通りになっていることがほとんどです。シミが残った場合は水拭きして馴染ませます。

1年使ったスタッフのトリップショルダー。水に濡れても大丈夫です。タオルで拭いて自然乾燥させると…

はい、元通り！ミッスーリは本当に水に強いレザーです。

防水スプレーは必要？

私たちは防水スプレーは使っていません。ミッスーリレザーは銀面にコーティングを施さずに仕上げた自然な革なので、防水スプレーのフッ素コーティングで覆うのではなく、ラナパーなど、革に浸透しながら銀面を保護する天然のオイルがおすすめしています。ラナパーはスプレーほど強力な撥水効果はありませんが、ラナパーを時折塗りながら鞄をよく使ってあげれば、自然とシミが残りづらくなりますよ。

~アルコール~

水拭き + もむ

アルコールはケアしないと確実にシミが残ります。水より手強いものの、革を濡らしてもむことでかなり薄くすることができます。

水拭きだけでは消えないシミも、革をもむことで薄くなります！

水拭きして濡れた状態で革をもむのがポイントです。小さな製品は、革を指でつまむようにしてください。

雨染み同様に、できるだけ早くケアしてあげてください。

※ロゴなどの刻印部分をもむと刻印が薄くなってしまうので避けてください。

【修理】

使う過程で革や金具等にダメージが生じたり、糸が擦り切れたりすることがあります。修理は随時受け付けておりますので、ご遠方でご来店いただくのが難しい方もinfo@analogico.jpへお気軽にお問い合わせください。

お手入れについては以上です！

いろいろ長く書いてしまいましたが、、本当にやれる部分だけで大丈夫で、ほとんど何もしなくたって、使ってさえいればいい感じに育ってくれるのがミッスーリレザーです。

もし時間があったら、これらを参考にして、楽しんでお手入れしてみてくださいね。