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タンニンなめし協会セミナーレポート!

こんにちは。ともみです。

今年初ブログですー!
年が明けたと思ったらもうすぐ2月!本当にあっという間に1月が終わってしまいました。笑
遅ればせながら、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さてさて、今日は珍しく、少し真面目なお話です。

あれはもう、昨年の11月末のこと・・・
イタリア植物タンニンなめし革協会が主催するセミナーにみんなで参加してきました!
(タンニンなめし協会とは、私たちが使っているミッスーリレザーを使っているラ・ペルラ・アズーラを含めた22社のタンナーが加盟する協会のことです)


テーマは『無駄のない消費、より良い消費』について。

さっそく会場に入るとこんな看板が。

ワイン片手にすみません。笑

まさに今回のセミナーの内容が、この一部屋で表現されていました。



会場の右半分は流行りのプチプラアイテムのゴミが山積みになっています。

着なくなった服や使わなくなった鞄たち


会場の左半分は安くはないけれど環境に配慮された素材で作られた、流行り廃りのない丈夫なものが置かれていました。


流行り廃りのある安い服や鞄をたくさん買い、すぐに捨ててしまうか。
or
安くはないけれど流行り廃りのない丈夫なものを永く使うか。

あなたはどっち?
これが今回のセミナーのテーマでした。



いきなりですが皆さんは、私たちが廃棄した服や鞄が原因で環境が破壊されていることをご存知でしょうか、、?

近年、ファッション業界での環境問題が深刻化しています。


プチプラが流行り、大量生産・大量消費の悪循環が生まれ、廃棄された衣服の70%以上(!)が焼却・埋め立て処分され大量のCO2排出により、地球温暖化の後押しをしてしまっていること。


また、安く服を作るため化学繊維が多く使われ、ポリエステルなどの細かいプラスチック繊維が洗濯などで最終的に海に流れ、水質を汚染していること。

などなど、まだまだ。まだまだあります。

ゴミの山

最近はいろんなお店でもショップ袋を有料化したり、洋服をリサイクルできるようにしたりと色々な呼びかけをしていますが、タンニンなめし協会では、エコが流行る何年も前からこのような取り組みをしています。

環境の他にも従業員の労働環境の改善にも力を入れていて、毎年日本でセミナーを開催し、発信を続けているそうです。



この環境問題と革と、どう関係があるの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
私もセミナーに行くまでそこまで繋がりがあることを意識していませんでした。。(反省)

今日は革を作っているタンナーの人々の環境に対する熱い想いと、ナチュラルレザーの本質を少しでも皆さまにお伝え出来たらと思います。
長くなりそうですが、是非最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

セミナー会場はこんな感じでした。


私たちが使っている植物タンニンなめしの革は、すべて食用肉の副産物で、革を作るために動物を殺傷していたり、なんてことは一切していません。

それどころか、作る工程までもが限りなくナチュラルで、工場から排出される水や、加工のために使われた材料までにも、環境に対する配慮がされています。



例えば、革を鞣す(なめす)ときには大量の水を使うのですが、工場から排出される汚れた水も、99%浄化してから排出していたり

革の塩漬けで使われた塩は、冬の道路の凍結防止剤として使われていたり

また、革を加工する際に使う物質にも、たくさんの厳しい制限を設け、クロムなど有害な物質は使わず、植物性のタンニンなど、できる限り環境に優しい物質で加工を行っているなど

本当にたくさんの配慮がされているということがわかりました。

制限のかかっている物質の数々。
聞いたことのない物質ばかりです。
こんなに革を加工する際に制限があるなんて、驚きました。


ナチュラルレザーは、元の動物のシワや傷も活かして加工をしているので、一枚一枚表情が本当に違います。

コースター ナチュラル マローネ ブラック
表情の違いもナチュラルレザーの醍醐味です。


中には、傷の跡が気になる、シワがない方がいい、シミにならない革がいいという方ももちろんいらっしゃると思いますが、タンニンなめし協会の会長のシモーネさんは

「ナチュラルレザーはナチュラルなものでなくてはならない。傷を隠すために革の風合いを損ねるような加工はしない。シミだって濡れても乾くのだから気にしなくていいじゃないか。」と。

「流行りに流され安いものをたくさん買うのではなく、世代から世代へと受け継がれるような、永く使える丈夫なものを選んでほしい。買い物するときは環境のこともよく考えて買い物してほしい。」

そんな風におっしゃっていました。

我らがアズーラ社のマッシモさん。



「ナチュラルレザーはナチュラルなものでなくてはならない。」

・・・・奥深い言葉だと思いました。
ナチュラルレザーは作る工程もその背景も限りなくナチュラル。
強い信念を感じ、とても印象に残っている言葉です。

また、シモーネさんは環境問題に対する責任は、私たち「作り手」にもあるとおっしゃっていました。

それは、環境に優しいナチュラルな革を使って、永く愛用してもらえる丈夫な商品を作ること。
世代から世代へと、受け継がれるようなものを。

また、それを皆さんにお伝えする役目もになっているんだということ。
無駄なゴミを増やさない、これが私たちに与えられた使命です。


「早く・安く」革を加工できるこの時代に、その逆を行く製法で、時間と手間をかけじっくり革を加工して出来上がるタンニンなめしの革。
その背景には、周りの人々を大切にし、世界的な環境問題の改善に努めるタンナーの人々の熱い想いと努力があることがわかりました。

アズーラのみなさんと。
みんな興味津々です。
不思議な手触りの革もありました。
どんな作りなのかな。



今回のセミナーを受けて、自分たちの生活から出るゴミで、環境破壊が進んでいることをより実感し、改めて「良いもの」を永く使うことが大切なのだと学びました。
そして、アナロジコの商品が環境にも優しい素材でできていること、環境改善にも役に立つということに喜びと誇りを感じました。

ミッスーリレザーがもっと大好きになりました。


これから買い物をするときも、自然素材のものを選ぶようにしたり、少しずつ意識を変えていこうと思います。

長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!



いろんな人たちの想いをのせて、私たちは商品を作り、皆様にお届けしています。
そんな背景を感じながら、アナロジコの商品を手にとっていただけたら嬉しいです。