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トートリュックができるまで

こんにちは!美紗子です。

今回のブログはトートリュックができあがるまでのお話です。動画にもまとめたのでぜひご覧ください。


さて前回、トシのブログのお題が「○○の秋」でしたが、みなさんはどんな秋をお過ごしでしょうか?

肌身離さず革を持ちたくなる季節。

私も新作のマロンバッグで秋を楽しんでいます!
※写真は私物サンプル


革が柔らかくなり、ふっくらして、栗っぽさが増してきました。

この季節のアナロジコは繁忙期。

一年中鞄を作っていますが、やっぱり秋冬は特に忙しく、制作の秋を迎えています。

先日はオンラインショップでご注文分いただいたトートリュックをみんなで作りました。

トートリュック M マローネ

杉咲 花さん主演NHKドラマ「プリズム」で使われたトートリュックM マローネ


ご注文いただいた商品は全て下北沢の工房で手作りしています。

今は、作り手4人(+たまにオンラインチームのみねさんも参加)で全ての制作を担っています。

制作は分業ではなく、商品の作り始めから完成まで一貫して1人の職人が仕上げる、というように行うのが私たちの基本です。

最後まで一貫して作ることで、その商品の成り立ちをしっかり把握できますし、作り上げた達成感や、使う方へ自分が作ったものが届くという喜びが何より大きく、やりがいがあるからです。

ただ、今回のトートリュックのように大物鞄のご注文がたくさん入ると、チームを組み、手分けして一緒に作る方がスムーズに制作が進む!ということで、

最近のトートリュック作りでは職人2人がペアになり、お互いをサポートしながら、もちつきのようにテンポよく作り進めています。

末吉・あいりペア。

カットした革に型紙を当てて縫い合わせのポイントに印を付けていきます。

本体盤面に縫い付ける帯にanalogicoの刻印を一つ一つ入れていきます。

縫いしろ部分を漉いて、厚みを調整しますが、“何mm漉く”と決まっていないのが難しいところ。

革ごとに、ハリがあったり柔らかかったり個体差があるため、それぞれの適切な漉き具合を見極めながら慎重に作業を進めます。

トートリュック 制作

ショルダーストラップはたくさん穴があるので、5連ポンチで開けていきます。

阿吽の呼吸で次々に進んでいく作業。

これは背中側のポケット部分を磨いているところです。

パーツ一つ一つのコバ(革の断面)を丹念に磨いていきます。

コバを磨くことで、焼きが入り(縁の色が濃くなり)、エッジが潰れるため指触りも滑らかになります。

こちらは、じゅんや・トシのペア。

縫製までの手順を手分けして進め、2人で本体の縫製に取り掛かかります。

重ねた革がずれないように指でしっかり抑えながら縫い合わせます。

縫製後、ひっくり返して整形。(形を整えます)

ミッスーリレザーのようにハリのある植物タンニン鞣し革はひっくり返しの工程がなかなか大変です。


抱え込んで、むぎゅむぎゅっとタンニン鞣し特有の音を鳴らしながら、力を込めて形を出して行きます。

いよいよ最後の工程です。

ショルダーを通す角カンを革で挟み、中空鋲という、厚革もしっかり留められる丈夫な鋲を打って取り付けます。

先に準備していたショルダーを取り付けて、

完成です!!

出来上がったトートリュックは全て翌朝に検品します。不備がないか、念入りにチェックしていきます。

検品が通ったら、工房でお包みして、ここからから直接ご注文いただいたお客様へお届けしたり、アトリエショップ店頭に並ぶことになります。

オンラインショップは受注生産の商品が多く「約2ヶ月(8週間)以内に出荷」とお待たせしますが、タイミングによっては驚くほど早く仕上がることも。

ご注文の商品は全て、日々こんなふうに、下北沢の工房で丁寧に仕上げています。

完成をどうぞ楽しみにお待ちください!

※一部、在庫のある商品は5営業日以内に出荷します。商品ページでカラーを選択すると在庫状況と納期が表示されます

トートリュック作りの様子