La Perla Azzurraの来日
こんにちは。美紗子です。
先日、イタリアから嬉しいお客様のご来店がありました!
アナロジコの定番レザー「ミッスーリ」を作るイタリア、トスカーナのタンナーLa Perla Azzurra(ラ•ペッラ•アズーラ)の社長マッシモさん(左)やアンドレアさん(右)、
そして、末吉のイタリアのおじいちゃん(前職の頃からお世話になっている)ピエーロさん(中央)です。
社長のマッシモさんはトスカーナ産イタリア植物タンニンなめし協会の副会長を務める人物です。
ご存知の方も多い、あの「手のマーク」の協会ですね。
ミッスーリレザーももちろん協会認定の植物タンニンなめし革です。
協会に所属するタンナーは、古くから守り継がれてきた植物タンニンなめし製法により、環境にも人にも優しいサスティナブルな革作りを行なっています。
(ミッスーリレザー ナチュラルのエイジング -トラベルショルダー-)
植物タンニンなめしとは、クロムやホルムアルデヒドなどの重金属や化学物質のなめし剤を使用せず、植物の樹皮などから抽出されるタンニン(渋)で革をなめす昔ながらの製法です。
このような革で作られた革製品は、使って劣化するのではなく、使い込むほど美しい経年変化をみせてくれます。
永く大切にしてもらえるもの作りを目指す私たちの根幹を支えているのが、この植物タンニンなめし革という天然素材なのです。
この協会に所属するAzzurraは、伝統技術を守りつつ、最新のトレンドも取り入れながら、ミッスーリレザーをはじめ素晴らしいイタリアンレザーを生み出しています。
さて、今回Azzurraとは、3年前に末吉がイタリアへ行った依頼の再会となりました。
コロナ禍でなかなか機会を得られなかった直接顔を合わせてのミーティングです。
アナロジコのスタッフは全員で参加して話を聞きました。
最新のサンプルもたくさん見せてもらい、それぞれの特徴について説明を受けました。
100%植物タンニンなめしでありながら、ふんわり柔らかな質感のレザーもありました。しなやかさとハリのあるミッスーリとは違った魅力があります。
一般的に植物タンニンなめし革は、重金属をなめし剤として使用するクロムなめしと比べて仕上がりにハリがあるのが特徴ですが、なめす際に革に浸透させるグリース(油)の調合を変えることで、布のように柔らかな仕上がりにすることもできるのだそうです。
ミーティング中にマッシモさんがスマートフォンで見せてくれたのは、Azzurraの革作りの動画です。
これはリアルタイムの映像で、この時イタリア時間で朝7時!皆さん、こんなに早朝から革作りの仕事を始めているんですね。
画面左に映るのが“太鼓”と呼ばれる大きなドラムで、ここにグリース(油)と革を入れて回転させ、じっくりと浸透させていきます。
レザーサンプルは、触ったり、匂いを嗅いだりして入念にチェック。
色とりどりのサンプルを前に、みんなの目も輝いています。
新しい革のサンプルを目にすると、これいいなぁ〜と、いろんな妄想が広がります。
銀面(革の表面)をコーティングせず、革本来の自然な表情が生き生きと現れているAzzurraの革はどれも本当に魅力的で、一枚の革の中にも色々な表情を発見できるので、見ていて飽きることがありません。
いずれ皆さんにご紹介できればと考えていますので、どうぞ楽しみにしていてくださいね!
ミーティングの後は、1階のアトリエショップを案内しました。
アトリエショップを見ながら、マッシモさんがポケットからおもむろに取り出したのは年季の入った赤い財布。
すごい艶です!
それは、5年前に代々木のアトリエショップに来てくれた際にプレゼントしたミッスーリレザーの二つ折り財布(小銭入れなし)(左)でした。
当時限定カラーとして作っていた赤色です。
※右はマローネ
ジーンズのポケットに入れて使ってくれていて、まるでエナメルのよう。
使い始めて1年ぐらいの時の写真がこちら。この頃はまだ明るい色合いが残っていますね。
とてもかっこいいエイジングだったので、新品のマローネと交換しよう!ということになり、記念に赤い財布を置いていってもらいました。
アトリエショップに展示していますのでぜひご覧ください。
私たちにとっていかに素材が大切かということは言うまでもありませんが、Azzurraがいい革を仕上げてくれるからこそ、私たちもいい革製品を作り、皆さんの元へ届けることができます。
いい革を作るAzzurraと、それを生かした鞄を作るanalogico。私たちのもの作りにはお互いの信頼関係が欠かせません。
これからも良きパートナーとしてぜひ一緒にやっていきましょう!!
3年ぶりの固い握手を交わしました。