イタリア滞在レポート 美紗子編
こんにちは!美紗子です。
今回は私の体験したイタリア滞在記をお届けします。(革作りに関することは、新たにページを作ってまとめますので、ここには主にそれ以外のことを書くことにします!)
イタリアへ出発


羽田発のローマ直行便に乗るため、午前中に空港に集合。

このために試作したパスポートケースがお供です。

末吉はレッド、私はナチュラルを作りました。
チケットを左袖に挟んで使いましたが、摩擦がきくので抜け落ちることもなく、チケットの出し入れもしやすく、使い勝手は問題なさそうです。(準備が整ったら発売します!)


飛行機に乗り込む前。
長時間のフライトに備えて、らく~な格好で。

イタリアのために用意したスマホストラップB。(ナスカンはA)

機内持ち込みはマロンバッグです。

ローマでトランジットして、最初の目的地フィレンツェへ向かいます。
夜遅くに到着しました。

フィレンツェのホテルは、こぢんまりとした、とても雰囲気のいいところでした。
深夜に到着したにも関わらず、フロントの方が優しく出迎えてくれたので、とても安心できました。



朝食も美味しくて、気持ちよく1日目をスタート!(特に野菜とチーズが美味しい!)

朝一でアズーラ社へ行くためレンタカー屋のあるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅へ歩いて向かいました。

のりと末吉。2人とも通勤で普段から使っているウエストポーチです。

のりはブラック。

末吉はローストグリーン。2年使ってすっかり茶色くなっています。

じゅんやはエアーズリュックMのマローネ。(危ないので、貴重品はリュックではなくコートの下に入れてます)

レンタカーは何とか借りられたものの駐車場が見当たらず、、。
もめにもめたレンタカー受付で隣りにいたトルコ人ご家族が、親切に駐車場の場所を教えてくれて、やっと車に乗ることができました。
アズーラ社訪問

ワタの安全運転で無事アズーラ社に到着。
アズーラ社見学の中で、私がシェアしたいと思ったちょっとした発見を2つ紹介します。
1つ目:バサミ跡

ほとんどの部屋で、こんなふうに革を吊るして乾燥させているのですが、最初の大きなドラムで鞣して染色した後に乾かすのがこちらの部屋です。

他の部屋のハンガーは、タオルハンガーのように突き出た棒に革をひっかけて乾かすタイプでしたが、ここの部屋だけは、写真のような洗濯バサミで挟んで吊るす形でした。

このバサミ跡は仕上がった革にも結構しっかりと残ります。
ただ、革の一番端っこなので、普通の製品にはなかなか使わない部分です。
しかし、このバサミ跡が入る可能性がある商品が、アナロジコにはいくつかあります!

ベロベロブックカバーや、プリモ手帳カバーです。Z企画にも入るかもしれません。
これらのアイテムをお持ちの方、いかがですか?
もし入っていたら、「こうして最初に吊らていた跡なんだ!」と思って、“デシ入り”と同じように密かな楽しみにしていただけたら嬉しいです。
2つ目:しっとりいい香りの秘密

革を鞣す際にオイルを加えるのですが、はじめに使うのがこのバターのような見た目の“セーゴ”と呼ばれるオイルです。
各タンナーで独自のレシピに基づいて作られるセーゴ。動物性と植物性のオイルが調合されています。

この大きなドラムに投入して革に浸透させます。
さて、ミッスーリレザーは香りがいい!とよく言われますが、このセーゴには実は香料も少し入れられています。

私、イタリア初日から風邪を引いてしまい完全に鼻詰まりだったので、本当に残念なことにこの香りが分からなかったのですが、しっかり嗅いでいた他のみんなに聞いたところ、ミッスーリレザーが凝縮された感じだったそうです!
嗅げない代わりに、少し手に塗らせてもらいましたが、スーッと浸透してベタつかず、でもしっとりとして、このまま売れるんじゃないかと思うほど質の良いオイルでした。
革も牛の皮膚なわけで、いいものを使っているんだなと実感しました。
ルッカ

翌日、じゅんやおすすめの街ルッカでもとても充実した1日を過ごすことができました。

ルッカで同盟を結んだ2人。
いや、ただ靴の購入を決めた時の写真です。笑
でも気持ち分かります。買い物で迷いに迷って、決まった瞬間ってとても清々しい心持ちになりますよね。
そんな表情ですかね。みんなすごくいい買い物ができました!


私とのりとワタが靴を買ったのは、じゅんやのブログでも登場した革製品のお店、ALLEGRINI FILIPPOさん。
バッグや靴の販売はもちろん、修理もされているようで、天井まで金具の引き出しが続き、靴紐や革などたくさんの部材が積み上がっていました。ベルト、手袋、など取り扱っている革製品の数がすごい!

さすが、イタリアは革のお店が本当に充実しています。

私はレースアップのショートブーツを購入。

愛用のマロンバッグと合わせようと思い、茶色を選びました。

2人も自分にぴったりの一足が見つかったようです。
私たちも普段はお客様を迎える身なので、こうやって買った後からじわじわと、「ここで決めてよかった〜」と感じてもらえるお店にしたいと改めて思いました!
持って行った鞄たち

マロンバッグと一緒に持って行ったのは、ベアベルバッグの赤でした。
今年の2月から約1ヶ月半使い、少しずつ艶も出始めた頃です。
服はルッカのクリエイティブな服屋、VV kidzさんで購入したもの。最近、赤を手に取りがちです。

スマホストラップもレッドでおそろいです。
(身長156cm)

スマホストラップより街灯の脚が気になる写真…

スマホストラップ、初めて使いましたが、盗難や紛失のリスクが減りますし、すぐに写真が撮れたり、旅先でとても便利でした!


末吉は常にウエストポーチ。

みんな。
ウエストポーチ、トリップショルダーユーザーが多いです。サイズ感がいいのかな。

もちろんクラシックボストンも持っていきました!

がばーっと開くので出し入れしやすいです。

帰りの荷物が増えてしまうのを見越して、行きの飛行機では左側の小さなキャリーバッグの中にボストンをすっぽり入れて預け、帰りは増えた荷物をボストンに入れ、機内に持ち込みました。
クラシックボストンは機内持ち込みOKなサイズです。


フィレンツェとローマの美術館

イタリアに行ったら、とういより、どこに行ってもやっぱり美術館は外せません。
鞄作りに直接は関係ないものの、歴史に残る作品を実際に自分の目で見ることは生きる糧!

ここはフィレンツェのウフィッツィ美術館。
私たちが到着する前の週は、トスカーナ地方の大雨でアルノ川が氾濫し、ウフィッツィもなんと臨時休館していました。入れなかったら悲しすぎる。

フィリッポ・リッピの聖母子像。フィリッポ・リッピは、ボッティチェリの師匠です。
色合いと線が綺麗ですね..

イエスの後ろの天使は、こんな変なところで顔が切れちゃってたんですね。目を全部入れてしまったら、主張が強すぎるからこうしたのかな。
間近で見ると細かい部分も色々と気になります。


こちらはボッティチェリの春。足元の植物まで細かく描かれています。テンペラ画といって、卵黄で顔料を溶いて絵の具として使う技法ですが、葉や花の形に沿って筆を重ねた凹凸もよく見えます。
バチカン美術館


バチカン美術館では、ミケランジェロのシスティティーナ礼拝堂やラファエロの間なども、もちろん凄まじい威力を放っているのですが、かなり印象的だったのは、この床のモザイク作品。
紀元前2世紀の、食堂の床にデザインされたものだそうです。床に落ちた食糧の残骸がモチーフになっています。2000年以上前にこんなに遊び心溢れるおしゃれな床があったなんて!
色合いも影の表現もいいですね。


サン・ピエトロ大聖堂の写真も載せておきます!確実に入りたかったので、朝一番、7時までに着くように向かいました。

ミケランジェロのピエタ

クーポラからの眺め。
この広場を設計したのが、次のボルゲーゼ美術館でも、ローマの街中でも多くの彫刻作品が見られるベルニーニです。
ボルゲーゼ美術館
ローマのボルゲーゼ美術館は20年ほど前に訪れて、またいつか絶対に行きたいとずっと思っていた場所です。

何が印象的だったかというと、

アポロンとダフネ
ベルニーニの作品です!アポロンに追われたダフネが、それを逃れるために月桂樹に変身する瞬間を彫ったもの。

手の先や髪の毛の先は葉になり始めています。

メキメキと鳴る、葉や幹の音まで聞こえてきそうな臨場感です。
人の手で彫ったものとは思えない。圧倒されて、記憶に残り忘れられません。

3度目も行きたいです。
ローマの古代遺跡

トラヤヌスの市場(紀元2世紀ごろ)

コロッセオ(西暦80年)
2000年近く前に作られた建造物が、いまだにこうやって街の一部、風景の一部として残っているというのは、東京で生きる私にはない環境で、とても不思議な感覚になりました。
最後に


半年前ほど前に決まった今回のイタリアですが、子どもたちをどうするか。連れていくのはハードルが高いし、1週間離れるのも不安。
はじめは自分だけ行くのをあきらめようかとも思いました。しかし、頼れる母たちのサポートのおかげで子どもを預けて無事に参加することができ、メンバー全員でイタリアへ行くことができました。
子どもたちも泣いたりせずに本当にいい子にしてくれて、この1週間で親子ともそれぞれの経験を積み、お互いに成長できたと思います。

そして、ベストなタイミングで、このメンバーと行けたことが何より嬉しいことでした。
ありがとう!


さて、充実のイタリア滞在!
最後、のりのレポートではどんな話題が飛び出すのか…!?
どうぞお楽しみに。